依頼者の望みをそのまま叶えることが弁護ですか?

最近、思うことがあります。

代理人の役割って、何だろうということです。

依頼者の言うことをそのまま実現しようとする代理人。
依頼者の本当の幸せを考えて、時に説得したり、
提案をしたりする代理人。

色々あると思います。

ただ、最近感じているのは、
依頼者と同一化してしまっている弁護士が少なくないのではないか、ということです。

私が常に考えているのは、依頼者の本当の幸せです。
時に、依頼者が、幸せにつながらない道を選択しようとすることがあります。

私なら、全力で止めます。
もちろん、一時的には嫌な顔をされますし、
契約を解除されることもあります。
(自分の意見を聞いてくれないと誤解されてしまう場合です)

表面的な願望をかなえることは簡単ですし、
依頼者との関係は安泰です。
しかし、それでは弁護士、ひいては専門家の意味がないと思うのです。

依頼者に別の視点から気付きを与え、
より高次元な選択ができるようにする。
依頼者が本当に求めるものが何かをしっかりと
理解できるところまでサポートする。

そこにこそ弁護士の役割があると思うのです。

だから、時には逆説的なことも言いますし、
説得することもあります。
嫌なことでもはっきりと言うこともあります。

でも、それでこそ弁護士だと思うのです。

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