犯人の画像を公表してもよいか

店舗経営をされている方から、
こんな相談を持ちかけられることがあります。

「最近、万引きが多い。
監視カメラに録画されている映像を
公開してよいか」

というものです。

また、以前、
おもちゃを万引きされた被害店舗が
犯人の顔写真を公開しようとして問題に
なったことがありました。

お気持ちはとてもよくわかります。
しかし、これは
複数の法律的な問題が含まれています。

1 名誉毀損になるおそれ

一つは、名誉毀損の問題です。

公然と他人の名誉を毀損すれば、
名誉毀損罪が成立しえますし
損害賠償請求の対象ともなりえます。

もちろん、犯罪行為の公表であれば、
違法性がないとされることが多いのですが、
リスクはあります。

やはり警察に相談して対処する方が
得策と言えます。

2 レピュテーションリスク

次に、レピュテーションリスクです。

レピュテーションとは、
企業などの評判のことで、
それが悪化する危険(リスク)のことを言います。

犯人の画像を公表する行為は、
「当然」という反応をする人と
「やり過ぎでは?」と疑念を抱く人がいるでしょう。

場合によってその行為自体、
批判の対象になる可能性もあります。

そのようなリスクを冒すよりは、
警察への被害申告という正規のルートを
通すことが企業として
取るべき立場ではないかと思います。

3 自力救済の禁止

最後に、自力救済の禁止ということについて
お話ししておきたいと思います。

これは、権利を持っている人が
その権利を侵害された場合に、
法律で定められた手続きを使わずに
自分の力で取り返してはいけないと
いうことなのです。

禁止されているのは、
このような行為を認めてしまうと、
力のある人が勝ってしまい、
殺伐として世の中になってしまうからです。

正当な権利であっても、
法律にしたがって使わねばならないということです。

行動する前に弁護士等の専門家に
相談していただければと思います。

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