伝えることと伝わること

何度も言っているのに、
なんでまた同じ間違いをするんだ!

時々目にする光景です。

「何度も言っている」といっても、
伝えることと「伝わる」ことは
別物です。

何度も伝えていても、
伝わっていなければ、
意味がありません。

弁護士は、話しがうまいと
思っている人が多いのですが、
実は専門的トレーニングを
受けているのではありません。

司法試験では、択一式の試験と
論文試験があるだけです。

弁護士になった後も、
スピーチの研修はほとんど
ありません。

尋問の練習はあっても、
発表の練習はありません。

(裁判員裁判の研修で
わずかにある程度です)

なので、弁護士と言っても、
スピーチは素人です。

いつも使っている専門用語を使う。

いつもながらの早口でしゃべる。

ぼそぼそとしゃべる。

こんな人がたくさんです。

でも、それでは伝わらない。

「弁護士の講演はつまらない」
と聞くことが多いのは、
ある意味仕方がないかもしれません。

ですが、言葉を扱う専門家として、
スピーチの技術もしっかりと
身につけたいものです。

わかりやすい言葉で
言葉に思いをのせて、
心に届ける。

思いを伝えられなければ、
本当に理解できなければ、
人は動きません。

人の心を揺さぶり、
人の心に感銘を与え、
人が動こうと思う伝達力。

経営者にとっても重要な力ですが、
何より弁護士が身につけなければ
ならない力だと思います。

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