今日は、私が相談の中で心がけていることをお伝えいたします。
それは、相談される方がご自身で解決できる問題であれば、ご自身での解決をサポートすること。
たとえば、離婚に関する相談に来られた方がありました。
親権、養育費、面会交流、年金分割、財産分与、住宅ローンなど、様々なことを検討する必要があります。
一つ一つ丁寧にお伝えしても、最後の最後、残ったのが、現在住んでいる住宅を手放したくないという点です。住宅に住み続ける方法もいくつかあります。ただ、それは住宅ローンを続けて支払うことや、協力者に買い取ってもらうなど、相応の負担やリスクが伴うもの。それでも住み続ける選択をするかどうかは難しいところです。
そこで、仮に住み続ける選択をしたとして、10年経った時にどのように思われますか?と聞きました。
とかく、トラブルの渦中にある人は、視野が狭くなってしまいがちです。今のことで頭がいっぱい。将来のことがなかなか考えられません。今、この家から離れたくない!そのお気持ち、とてもよくわかります。
でも、10年後の自分について質問を投げかけると、視点がぱっと変わります。10年経ったら、子供も成長する、自分の仕事もどうなるかわからない、ひょっとしたら賃貸という手もあるのでは・・・そうやって視野が広がるのです。
その方も、「はっ!」とした表情をされて、「いや、、、目からウロコでした。そうですよね。ありがとうございます!」とおっしゃり、相談終了。
もちろん、弁護士が受任しないといけないものはしっかりと依頼を受けてやります。でも、相談される方が納得されるのが一番ですから、相談だけで解決できるものは、その場で解決まで導くのが私の弁護方針です。