ゴーン氏が勾留理由開示で意見を述べた意図は?

今朝の新聞各紙で、
ゴーン氏が無罪を訴えたという記事が
掲載されていました。

ゴーン氏が利用したのは
勾留理由開示という手続きです。

これは、今回ゴーン氏が勾留されたことに
伴い、その理由の開示を求める手続きで、
必須のものではなく、被疑者が求めた場合に
行われるものです。

刑事弁護においては、
勾留の理由を明らかにしてもらうという
本来の趣旨のほか、

被疑者の主張を公の書類に残す、
検察官に対して釈明を求める、
面会禁止であった場合に家族と会う場を設ける
(公の法廷なので、家族と会えます)

など、様々な目的で利用されます。

※ただ、あまり利用されておらず、
勾留理由開示を求めると、
報道機関から
「何かあったのですか?」という
反応をされることが多いです。

ゴーン氏の場合は、
ここで主張を明らかにしてしまうと、
この後供述が変遷した場合のリスクに
なる一方、

早期に自身の立場を明らかにし、
公の場で主張を残すことができます。

このことによって、メディアを
味方につけようとしたのかもしれません。

いずれにしても、
有罪無罪は公判廷で争われるものです。

まだまだ戦いは始まったばかり、
というところです。

今後の行方に注目したいものです。

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