最近、こんな声をしばしば聞きます。
「最近の若い人は、叱ったらすぐに、
やる気をなくしてしまったり、
辞めてしまったりするから、
何も言えないのです」
おそらく、この方は上司から厳しく叱られて
育ってきた方なのではないかと思います。
自分がされてきたのと同じ方法で
若手に接していたら、うまくいかない。
怖くてもう何も言えない。
そのお気持ちはよくわかります。
ただ、叱られる側の立場のことを
考えてみると、ヒントが得られるかもしれません。
その一つが、
その人との信頼関係が築けていますか?
ということです。
そして、信頼が伝わるような言い方を
していますか?ということです。
同じことを言うのでも、
信頼している人から言われるのと、
信頼関係のない人から言われるのとでは、
まったく受け取り方が変わってきます。
たとえば、ミスを何度も繰り返す部下に対して、
上司「この前の書類、不備があったみたいだね」
部下「はい。申し訳ありません」
上司「2回も同じミスをするなんて、君らしくないね」
部下「はい・・・すいません」
上司「どうしたの?」
部下「確認ミスだと思います」
上司「最近、ちょっと仕事量が多いからね。今後、同じようなことをしないために、どんなことができるかな」
部下「○○○」
上司「いい方法だね。君ならきっとできるよ」
部下「がんばります」
あくまでも一例ではありますが、
「君らしくない」
「君ならできる」と信頼や期待を込めて
言葉を伝えています。
これとは違い、頭ごなしに叱るのでは、
部下は委縮するばかりで、自分が悪いと
思うばかり。
どんどん自信が失われていきます。
そして、上記のような会話が成り立つには、
日頃から信頼関係がしっかりとできている
ことが必要です。
挨拶、感謝、声かけなど、基本的なところから
しっかりとやっていきたいものです。