弁護士の仕事をしていると、
思考は論理的になります。
でも、難しいところは、
弁護士の仕事の中に、
「説得」というものがあることです。
人は、理屈で動く人はなかなか少なく、
多くは感情というか、熱情で動く人が
多いと思います。
私自身、相手と交渉することもあれば、
依頼者を説得しなければならないことも
あります。
ベースは冷静に理屈やその人にとって
プラスかどうかを伝えることを優先します。
その一方で、その人の気持ちであったり、
感情、思いをしっかりと受け止めて、
それに乗っかる形でお話させていただく
ことが多いように思います。
ただ、過去を振り返って、失敗したな、と
思う交渉もあります。
今、考えてみると、その根底にあったのは、
自分自身の利益ではないかと思います。
相手のことよりも、自分自身の利益を
優先していることが垣間見えると、
まず話し合いはまとまりません。
この人は、自分のことを考えて
言ってくれているな。
相手がこう感じてくれれば、
大きく前進します。
相手のことを考え、あくまでも
双方勝利の道を探って、粘り強く
話す。
今後も心がけていきたいと思います。